「何かあったら俺も砂川もできる限りお前を守るつもりでいる。でもお前が余計に問題を増やしていくと、そうしたくてもできなくなることがある」 わかってくれ、と声が響いて私は瞬きをする。 関わる必要のないことにまで関わろうとしてしまう。私はいつもそうだ。 「戻るぞ」 逢坂くんが自分の左腕につけた時計を確認してそっけなく言い放つ。 慌ててペットボトルのキャップを閉めて、歩みを進める大きな背中を追った。