午前0時、魔法が解けるまで。







食事を終えて、由美子と分かれてから10分と少し経った。

あまり人の出入りの多い場所で落ち合わない方がいいと思い、駅から少し離れた広場のベンチに座って、私はアプリゲームをしていた。


ゲーム終了を告げる画面が映って、キリが良いところでと思いアプリを閉じた。



「ごめん、待たせちゃったね」



首元にふわりと柔らかい何かが触れて、顔を上げる。

申し訳なさそうに眉を下げる薫くんの顔と差し出された手。

マフラーをゆるく首に巻いてくれたらしい。
そこで初めて自分の身体が冷えきっていたことに気づいて、小さく身体を震わせた。