「俺の車に乗ったこととか、砂川には言うなよ」 「え?何でですか?」 「後からうるせえから」 頭の上がクエスチョンマークでいっぱいになる私に、逢坂くんは苦虫を噛み潰したような顔でミラー越しに私の様子を見た。 「砂川のこと何だと思ってんだよお前」 逢坂くんの問いかけに、私は少し考え込んでから最もふさわしい回答を選び取っていく。