「私、小さい頃事件か何かに巻き込まれたりした?」 その言葉にお母さんは涙を引っ込めて大きく目を見開いた。 「事件……そうね。こっちに引っ越す前、近所で通り魔事件がたくさんあって……優衣もそれに巻き込まれたことがあるわ。小学校3年生くらいのときね」 言葉を選ぶように、お母さんはゆっくりと言葉を紡いでいく。