「……一つだけ、教えて。」 「なによ」 美香の頬を両手で掴んで、顔を上げさせる。 美香は鼻と目を真っ赤にさせて私を睨みつけるけど、私はそれに負けないようにしっかりと彼女の目を覗き込んだ。 「増田先輩と付き合ったのは、私を苦しめたいってだけだったの?」 静かな講堂に私の声が嫌に反響した。 美香しゃくり上げて、離せと訴えるように私の手首を掴んだ。