「とぼけないで。あれだけ騒がれてたらバカでも気付くでしょ」 美香は私の口から手を離した。 けれどそれは私を解放しようとしたわけではなく、その証拠に美香は私の腕を掴んで後ろの壁に叩きつけるように押し付けた。 「砂川薫。あれだけ影響力のあるアイドルの熱愛なんて、これからどうなるのかしらね?」 「……!美香、だったの……」 恐怖と驚きで絞り出すような声が出る。 美香は眉をひそめて私の肩にきつく爪を立てた。