「美香……?」
髪の毛の乱れも気にする余裕もないくらい、彼女はひどく激昴した様子で私を睨みつけていた。
そのただらぬ様子に恐怖を覚えて、私は悲鳴を上げそうになる。
上げかけた悲鳴を遮るように美香の手が私の口元に伸び、強く塞いだ。
「私からのプレゼントは見てくれたかしら……?」
美香が何を言っているのかわからない。
私は口を塞がれてろくにしゃべることができないので、必死に首を横に振って彼女の腕を掴んだ。
とても女の子のものとは思えないほど強い力で、振りほどくことができない。
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