走り疲れて一旦休もうと思って空き教室の扉を開く。


集会や学年全体講義のようなことがなければ滅多に使われることのない広々とした教室。


机の配置は身長に関わらずホワイトボードを見ることができるように階段のようになっている。



「見つけた」



背後から聞こえてきた声に反射的に振り向こうとするが、それよりも早く肩を掴まれた。