「優衣ちゃん!」



勢いよく扉を開け放たれて私は驚いてスマートフォンを放り投げてしまった。


画面は再起動を知らせるかのように白く光っていた。



「す、砂川さん……」



目に見えるくらい急いで来たことが分かるくらい、砂川さんは慌てた様子だった。


いつもはシワ一つなくきちんと着こなされているジャケットも肩までずり落ちている。