「クッキー……好きなんですか?」 店員さんが去ったあと、数あるデザートの中からそれをチョイスしたことに食いついてみると、砂川さんは一瞬ちょっと驚いた顔をしたような気がした。 「うん。甘いものってそんなに好きではないんだけど、初恋の子がクッキーをくれたことがあってね。クッキーだけは特別だね」 懐かしそうに愛おしそうにそう話す砂川さんに、胸がちくりと針で刺されたような気がした。