「その……今俺、汗かいてるし、髪の毛も……これじゃかっこつかないんだけど……」 湿気で少しうねる毛先を指先で軽く弾いて少し気にする素振りを見せたあと、すぐに砂川さんは仕方ないというふうに肩を落として、抱きついている私の肩を軽く抱いた。 汗ばんだ大きな手から速い脈動が伝わってくる。ここまで走って来てくれたんだろうか。