あの衝突事故から1週間。何事も無かったかのように毎日が過ぎていく。今日も私はなつめといつものようにあの喫茶店へ行く。
今日は定番のメイドコスらしい。2人はメイド服に着替えて仕事を始めた。

……メイド服可愛いな。


今日もお客さんは多くて賑わっていた。
いつも通り接客をしてお客さんを笑顔にしてこの仕事に結構やりがいを感じていた。

そう思った時カランカランと店のドアが開いた。

「いらっしゃいませー!」
ドアの方を見ると男子高校生が3人、立っていた。そこまでは良かったのかもしれない。なんとその男子高校生達が来ていた制服が…………












私達が通う桜丘第一高校の制服だったのだ。しかもその中の1人は……

寺島悠良 だったのだ。






「い、いらっしゃいませ!3名様でよろしかったでしょうか?」
あいにく他に手の空いている人がいなかったため、私が接客をすることになった。どうにかしてバレないようにする為に声をワントーン上げ、身長から私だとバレないように少し背伸びをした。
3人の高校生の1人 赤坂俊樹 アカサカトシキが私に向かって
『君可愛いね!いつから働いてるの?何歳?名前は?今度一緒に遊ぼうよ!』
と質問攻めだ。私はバレない程度に答える。
「え、えーっと、名前はきぃたんだよ!高校生で、働きだして2ヶ月が過ぎたとこです!!」
……これなら大丈夫……かな?

『え!高校生?高校はどこ?ねーねー、桜丘第一高校って知ってる?』

«……全然大丈夫じゃなーい!!!!»
心の中で私はそう叫んだ。すると、もう1人のメガネをかけた高校生 筒井慧斗 ツツイケイトが
『……おい、メイドさんが困ってるだろ?それぐらいにしとけよ。』クールに言い放った。

助かりましたーーーーー!













『じゃ、きぃたんちゃん、また来るねー♪』

「は、はい、お待ちしてます!」
赤坂は私にチャラチャラしながら言った。
そこに筒井君が
『メイドさん、今日は俊樹が迷惑かけてごめんね、ここ結構僕達の間で有名だから俊樹がどうしても行ってみたいってうるさくて……』

「い、いえいえ!またお越しくださいね!きぃたん、待ってます!!」
そんなこと微塵も思ってはいなかったが笑顔で答えた。



待て待て待て、"僕達の間で有名??"
うわー、なんかめんどくさい事になりそうだなぁ……ハァ……




……っていうか、寺島悠良はほとんど喋ってない!!いつもは赤坂に負けないぐらいチャラチャラしてるのに!!

心がカオス状態になっている時に急に悠良は私に近づいてきて
『じゃあ、«またね。»メイドさん♡』
と小声で言う。それから3人で店を出ていった。その時は悠良が言ったことがどういう意味かかさっぱり分からなかった。











……ば、バレなかったーーーー!















だが、次の日、
『オハヨー、可愛いメイドさん♡』


































え…………バレてる? バレてる?!?!