「先輩?三咲先輩?もうすぐ降りる駅ですよ。」
今もほら、私の体操服のジャージを遠慮がちに引っ張ってくれている。
そして、もう片方の手で、こっくりこっくりうたた寝している翼くんを起こしていた。
佐々原くんは、いつもこんなに頼りになるんです。
「あっ、ごめん。佐々原くん。ありがとう。」
「全然大丈夫ですよ。でも珍しいですね。先輩が朝ボーッとしてるなんて。昨日眠れなかったんですか?」
こんな些細なことにも気づいてくれる、男の子。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…