案外すんなりとみんなの種目は決まった。 私と文郁も思い通りにドッヂボールに参加することができる。 「おいおい〜ドッヂボール出るからには、元ソフトボール部の腕前見せろよ〜」 文郁の前の席の野球部員、マメが私に言う。 実は、中学時代はソフトボール部だった。 「いや、逃げる専門だから!」 「こいつ逃げ足は速そう」 文郁はマメと顔を見合わせて、笑いながら言った。