見ると、天道君の右手が私の左腕を掴んでいて、彼の左手は膝のあたりにあって…真下を向いているから顔は見えないけど、肩で息をしているから、私のことを走って追いかけてきたっぽい。
「美希ちゃん…さすがテニスやってただけあるね。
足速い、し…」
ちょっと呼吸を整えながら話す天道君を思わずじっと見つめてしまった。
というか、どうしていいかわからなかったっていうのが本当のところ。
なにか言った方がいいのかもしれないけど何も言葉が見つからなくて、おまけに私は天道君以上に息が上がっていた。
私も意識して呼吸を長くして息を整えながら、それでも天道君からは目が離せずにいた。



