そういえば。
「そっか。
だから自己紹介の時、川口君が
『中学の時とは違って、これからはよろしく』
って天道君に言ったんだね」
「そうそう。
ってゆーか、川口とは仲良いの?
あいつも西山手だよな。
同中なら、帰る方向同じだろうし、あいつも一緒のほうがよかった?」
今気づいて、おまけに悪かったと思ってるのか、少し揺れる瞳で問われた。
ドキン!
なぜだか私の鼓動が反応して、ちょっと面食らった。
「えっ!う、ううん、大丈夫。
川口君とはそんなに話したことないし…。
そもそも私、男の子とこんなにいっぱい話すの初めてかも…」
「へっ!?」
天道君は目を丸くしてこっちを見ている。
だよね、私だってびっくりだもん。



