Smile Again 〜あなたの笑顔が見たいから〜



何が何だか分からず、されるがままになっていると、いつの間にか私の紙袋の取っ手の1つを天道君が持ってくれてた。

天道君は右手に自分の分の紙袋。左手に私の紙袋の取っ手の1つを持ってることになる。


「こうやって俺が片方持ってれば、美希ちゃんちょっとは軽くなるでしょ?」

そう言ってニコッと微笑んでくれた。

私の胸が小さくトクンと反応した気がする…。

天道君の申し出を断ることもできたのに、そうしなかったこと。それと私の胸のこの小さな反応。

でも、なんだか今はその2つのことに知らないふりをしたくて…。

天道君と1つの紙袋を2人で仲良くぶらぶらさせながら、自分たちのロッカーまで戻った。


多分、周りの子たちからチラチラ見られていた気がするけど、もういちいち気にしてられないや!

っていうのが今の正直な気持ち。


入学式、クラス発表、自己紹介などなど…。

怒涛の出来事の続きに今の状況があって、私の感覚はいつもに比べてちょっとおかしくなっているのかもしれない。