賑やかな2人が帰ってきて、私とみっくんの間の張り詰めていた空気が解けて。
ほっとしたような……、少し残念なような、不思議な気持ちになった。
「2人とも、重いのに運んでくれてありがとうね!おつかれさまっ」
相当重かったのか肩を回す夏奈ちゃんたちに、ありがとうの気持ちを込めて微笑む。
─────そういえば、みっくんとまともに話したのって、かなり久しぶりなのかもしれない。
やっぱり夏奈ちゃんの言う通り、“水着マジック” とやらなのかな?
でも当の水着は、私が着るとワンピースも同然のみっくんのパーカーで完全に隠れてしまっているのだから、関係はないのかも。
「ん、じゃあ火つけてバーベキュー始めっか!」
浅野くんのかけ声でみんなが準備に取り掛かり、バーベキューが始まった。
*
「花岡、皿貸して?」
浅野くんに声をかけられて、自分が持っていた紙皿を渡した。
網の上では、お肉やたくさんの野菜が美味しそうに焼かれている。
───そう、今はバーベキューの真っ最中。



