大丈夫だよね…?
と不安になっていると、


「着とけ」

「わ……っ!?」


みっくんの相変わらず愛想のない声と共に、頭に何かを被せられた。

視界を遮る “何か” を手さぐりで頭から取って確認する。




「え………な、なんで…?」



その正体は、みっくんがさっきまで羽織っていたネイビーのパーカー。

“着とけ” って……、これのこと?

でもいきなりなんで………。



戸惑いを隠せない私に、


「別に。……………見てて寒い」



私から目を逸らしながらそう言ったみっくん。


寒いって、今は真夏だよ…?

それに…。



「やっ……でも、これみっくんのパーカーだよね、」




服を羽織るくらいなら更衣室に自分のを取りに行くことだってできる。

だって、これを私に貸してしまったら、みっくんが上半身裸になってしまうのに。




「いいから着とけって」