そんな表情にさえ、ときめいちゃうなんて、もう重症だね。




「………っ、ずっと、好きだったの……!だけど、絶対叶わないって思ってたから……、なのに、」




伝えたいことはいっぱいあって。


ありすぎてぐちゃぐちゃになって。



最後に出てきたのは、ありふれた言葉。





「みっくんが、誰よりもいちばん好き。だいすきだよ」




ありったけの想いを全部込めて、

真っ直ぐにみっくんに届ける。





「……幼なじみとして、とか言ったらゆるさないから」



「言わないよ……!だって、一人の男の子として、みっくんが好きだから!!」





もうどうにでもなれ。


そう思って、正直な気持ちを叫ぶ。





すると、今度はゆっくりと。


包み込むように、確かめるように、みっくんに抱き締められた。




「ほんとに?ほんとに、俺が好き?」



少し掠れた、甘えるようなみっくんの声に、私は何度も頷いた。




「みっくんだけが、好きだよっ」




やっと、やっと伝えられた。


涙混じりに載せた想いは、やっとみっくんに届いた。




「今まで、いっぱい傷つけてごめん」


「うん」



「これからは笑顔にするから」



「うん」



「ずっと守るから」





だから………。




「俺の、彼女になって」


「っ…、」



「神頼みなんかしないでも、ずっと俺の隣にいて」





抱き締められて、触れ合ったみっくんの胸から、私と同じように速く打つ心臓の音が聞こえる。



こんな、嬉しい奇跡、あっていいのかな。




大好きで、大好きで仕方のない人が、


同じように私を思ってくれているなんて────




ものすごい奇跡が、今起きている。







「もちろんだよ……っ!」





私は、笑顔で大きく頷いた。