「へ…………」
ま、待って。
今みっくんなんて言った………?
「ずっと避けてきたのに、今さら好きだとか言えなかったけど」
「……っ、」
「もう無理。こうやって、うだうだしている間にどっかの誰かのものになるかもしれないとか─────考えただけで、」
ねぇ、夢なのかな。
夢だよね。
だって、みっくんがこんな、私に向かってこんなこと言うわけが──────
「だから、俺だけが好きだって言って、ひまり」
「っ……うそ、だよ……」
こんなの、絶対嘘だよ。
なのに、みっくんの瞳は到底嘘を言っているような様子ではなくて。
「みっくん、私のことが嫌いだって何回も……っ!」
何回も何回も、冷たくあしらわれてきたのに。
「………ごめん、ひまりを想う気持ちをずっと “嫌い” なんだって言い聞かせてた」
ほんとは、ずっと、好きだったのに。
そんなの………そんなの、知らないよ。
聞いたこともない。



