んふふ、と笑みを零しながらワンピースの裾を揺らしてるんるん気分で歩いていると、みっくんが困ったように眉を寄せて。
「はしゃぐのはいいけど、あんま俺から離れんなよ」
私に忠告する。
離れんなよ、なんて。
私からすれば、嬉しすぎる命令で。
年明けから幸せすぎるなぁ、と思った。
*
神社に着けば、お正月だからか、すごい人だかりで。
みっくんから離れないように、見失わないようについて行く。
「とりあえず、お参りしに行くか」
「うん!」
まず私たちが向かったのは、神様に祈願するための本殿。
柄杓で手を洗って、お参りの列に並んだ。
「みっくん、お願いごともう決めてるの?」
「まーな」
「ひまりは?」
みっくんに聞き返されて、んー……と考える。
「今から考える!」
そんな私の回答に、みっくんがふ、と笑った。
だって、何にも考えてなかったんだもん。



