もぉ……。
私は真剣に悩んでるのに……!


「夏奈ちゃんなんてキライっ」


夏奈ちゃんがどういう反応をするのか、ちょっと気になって、ふいっと顔を背けると、


「え、ちょ、ウソウソウソ!ごめんってば、ひまり許してっ!もう言わないから!」



予想以上に夏奈ちゃんが必死に謝ってきた。
……私が夏奈ちゃんのことキライになるわけがないのに。



「ふふ、嘘だよ。夏奈ちゃんのこと、だーいすきだよ」

「………っ」



夏奈ちゃんの方を振り向いて、笑いまじりにそう言ったんだけど、夏奈ちゃんからの反応がない。


あれ?
どうしたのかな。


「夏奈ちゃん……?」


ちょっと、ほっぺたが赤くなっちゃってるし。
熱?……なわけないよね。


「……ひまり、それはズルいわ……」

「え…?」


やっと夏奈ちゃんが口を開いたかと思うと、
“ズルい” って、何のこと?