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文化祭が終われば、
もう秋はあっという間に過ぎ去って。




「はい、今からテスト返しするぞ〜」




秋が過ぎ去ったかと思えば、期末考査がはじまり、嵐のように終わった。



そして今から英語のテスト返しなんだけど……




残念ながら、あんまり自信はなくて。

英語は苦手っていうわけではないんだけど、文法とかがややこしくて、いつも理解するのに時間がかかっちゃう。




そして今回は、文化祭の準備に集中していた間、全然勉強できていなくて……、


文化祭が終わってからも、みっくんのことをあれこれ考えていたら手につかなくて。




─────なんて、言いわけしても仕方ないんだけどね。




はぁ、とため息をついた。



憂鬱だな………。





「えー次、花岡ー、」




鬱々としていると、自分の名前が呼ばれて。


席を立って教卓の方へ向かう。





40点以下────、つまり赤点だったら補習が確定する。

今までまだ赤点をとったことはないから、実際には知らないけれど、ウワサによると補習はなかなか大変らしい。



山のようなプリントをさせられるとか。




どうか、逃れられてますように………!



心の中で祈りながら、先生から用紙を受け取った。