「そうだっつってんだろ」


一気に覚醒した利樹に呆れながらも、肯定の返事をした。



いつもは、持ってきた弁当を教室で食べてるんだけど、今日は母さんが忙しそうで。



弁当を作ってる余裕がなかったらしい。



そんなわけで、たまには食堂のラーメンでも食べようか、というわけだ。



で、せっかくだから、毎日食堂に通っている利樹とたまには昼飯を一緒にしてもいいかもな、なんて気まぐれに思っただけ。





「え、やった!光希と昼飯じゃん!」




それだけなのに、なぜかコイツのテンションはうなぎ登り。



こいつ、男の仮面を被った女なんじゃねーの?と思わず疑いたくなる。





「早く立たねーと置いてくぞ」




俺の言葉に、慌てたようにガタガタンッと大きな音を立てる利樹。



そういう反応がいちいち面白いから、冷たい言葉をかけてしまうんだってコイツは気づいてないけれど。




まぁ、だから、要するに、


利樹のことは大事な友達だって思ってるし、
一緒にいる時間も嫌いじゃない。




ぜってー、言ってやんないけどな。