『嫌い』


はっきりとそう言われたはずなのに、どうしてだろう、今日は悲しくない。

むしろ嬉しくて。



離れていくみっくんの背中に、なぜだかわからないけど涙が零れそうになった。




──── きっと、久しぶりすぎたせい。




みっくんが私の言葉を聞いてくれて、
それでちゃんと返事をしてくれた。




それだけのことがこんなに嬉しくて。






「ひまり?用事は済んだ?」




夏奈ちゃんがひょこ、と顔を出す。

夏奈ちゃんには 『ちょっと、みっくんのところ行ってくる!』って言って来たんだけれど、わざわざ迎えに来てくれたんだ。




「うん!」


「ひまり、なんかさっきより元気?」




えぇ、そうかな……?


だとしたら、みっくんのせい、かも。



久しぶりにみっくんと面と向かって話せた


みっくんの変わらない良いところを、たくさん見つけられた。




「夏奈ちゃん、今日すごい いい日だった!」



満面の笑みを浮かべながら夏奈ちゃんの隣に小走りに並ぶと、



「よかったね」



夏奈ちゃんも嬉しそうに微笑んでくれて。









結論 : 今日はとってもいい日でした!