緊張して、

別れを告げることが怖くて、

どうしても真っ直ぐ朱子さんのことを

見ることができなかった。

でも、最後なら

ちゃんとこの姿を焼き付けよう。

「謝ることじゃないですけど…
それなりに寂しいですからね。」

「ごめんなさい。
じゃあ帰りましょうか?」

「え、もう帰るんですか?」

「帰らないんですか?」

何をするんだろう?

「ご飯とか食べませんか?」

「あ、あぁ。確かに今はお昼前ですね」

「何食べますかー?」

「僕は…あそこのたこ焼きで」

「決めるの早くないですか!?
私は…うーん…。」

朱子さんは優柔不断なんだろうか?

悩んでる姿も可愛い。

「私はうどんにします!」