「恋愛した事ないっぽい顔してるもん。」

と翔。

「どんな顔よ。」

「男勝り。」

とあずさ。

「別に悪い事じゃないでしょ。」

「天然女王。」

と翔。

「はい?」

「毎朝挨拶してくれる。」

とあずさ。

「・・・?」

「優しい。」

と翔。

「・・・。」

「笑顔が良い。」

とあずさ。

「・・・・・・。」

「そんな男勝りで天然女王で挨拶もできて、優しくて、」

というあずさに翔からの「待った」が入った。

「ストップ。」

「なんだよ良い所なのに。」

「もう十分喋ったろ。」

そう言って渋々身を引いたあずさを一瞥し、翔はもう一度私を見つめなおした。

「笑顔が素敵な、俺達はそんなお前が好きだ、ということだな。