しばらくすると、芦田君が聞いてきた。

『なぁ有馬はさ、先輩が好きなの?』

『えぇー。なんで??????』

『いや、ずっと見てたから。』

『嘘。見てないよ。』

私は、顔を赤らめた。でも芦田君の言うとうりかも。

上條先輩に見とれてた。でも好きなのかな?

『おーい。有馬ー。』

『え、あ、ごめん。』

『何ぼーとしてんだよ。』

『ごめんってば。』

『まぁ、いいやー。有馬やるぞ。』

『うん。芦田君、私は、有馬じゃなくて雫って呼んで。』

『分かった。じゃあ俺も芦田じゃなく瞬って呼んでよ。』

『分かった。じゃあやろっか。』

『おうー。』

私たちは、2人で作業を始めた。

5分くらいたった頃。

私は、作業が終わった。

『瞬。名簿できたよ‼』

『おうー。じゃあ確認するー。』

『うん、宜しく。』

『えっと、委員長は有馬雫で、副委員長が芦田瞬で書記は、高畑椿。担当の先生が結月先生。うん、OK。』

『やったー。』

『でも後一枚あるから。書かないと。』

『嘘。まだあるの?』

『うん。』

『やだ~。』

『仕方ない。諦めろ。やっちゃおうぜ‼』

『そやね~』

『お前たまに方言入るよなぁ。』

『そうかな?あまりわかんないや。』

『そっ、別にいいけど。』

そう言うと瞬は、資料を書き始めた。きれいな字。凄くお手本見たい。見とれてしまう。ずっと見ていたい。

それから、私はずっと見ていた。瞬は気づいたらしく私に声をかけてきた。

『何?』

『あ、え、ごめん。見とれてた。』

『え、見とれてた?なんで?』

『凄くきれいな字だったから。』

『別に。そうでもないよ‼母が習字の先生だから。』

『そうなんだ。私はあまり綺麗じゃないし…………。』

『おーい。有馬と芦田。』

『はい。』

2人は返事した。いきなりの事で凄く驚いた。

『資料、どのくらいでできそうか。』

『えーともう少しです。』

『分かった。早めにお願い。』

『はい。』

二人が同時に返事をした。

先輩は、教室から、出ていた。

『やっぱり、上條先輩はカッコいいなぁ。』