緋鬼⁑鬼龍

「君が鬼龍の姫でしょ~。可愛いね~♪でも俺的には眼鏡を取った方が好きかな~」

そう言い、眼鏡へと手を伸ばしてくる。

私はおもわず手を叩き、後ろへと下がった。

吃驚しておもわず手、叩いちゃった。

千城って人は、吃驚したような顔で目をパチクリとしている。

暫く固まったまま、暫くして突然笑い出した。

「あはは!!こりゃあ吃驚した!君さ、やれるほうでしょ??今の身の動き、やれなきゃあんな動きはできないでしょ!」

「っ!?」

バレ………た?!

「何か格闘技かなんか習ってた?」

「………」

へ??

バ、バレてない???

「えっと………、合気道と空手を習ってた……けど」

「あー、やっぱり??そうじゃないかな~って思ってたんだよね~♪」

どうやら彼は信じたみたいだった。

この人バカなのかな………??

「あの………」

「ん?なーに??」

ニコニコと聞き返してくる千城。

「そろそろテントに戻っていただけませんか?周りの人たちにも迷惑なので」

「あー、そうだねぇ。君に言われちゃ戻るしかないか。君、名前は?」

「氷鉋千郷………です」

「オッケイ!千郷ちゃんね。んじゃあまたね、千郷ちゃん♪」

笑顔で手を振りながら戻って行く千城。

その後ろ姿を見ながら私は、やっぱり胡散臭い笑顔だなぁと思った。