『ゴール!!!!一位でゴールに到着したのは、2-Bの月島 飛鳥さん!!!さて!借り物競走のお題は、一体何だっんでしょうか!!』

放送している子が、テンション高く放送する。

あ、そういえば、借り物競走だったんだっけ???

お題、何だったんだろう???

「ね、飛鳥。お題何だったの???」

「あー…………コレ」

そう言って、どこか気まずそうな表情で渡してきた紙を受け取り、中を確認する。

『一番好きな異性』

とだけ、書かれてあった。

『おお!!どうやらお題は、一番好きな異性!!!だそうです!!!!これは一体!!!』

………………ん???

一番好きな異性????

って………………。

顔を上げ、飛鳥を見て、自分を指差し頭を傾げる。

飛鳥は少し気まずそうに小さく頷く。

そして、私にキチンと向き合った。

「千郷…………好き、です。俺と付き合って…………下さい」

飛鳥は少し顔を赤くして、恥ずかしそうにそう言った。

私は小さく、でも確かに届く声で、「はい」と一言そう言った。