「千郷ちゃん、お疲れ〜!!!」

戻ると、真っ先に菜々ちゃんが私に飛びついて来た。

ちょっと内心ビックリした。

その後、先に走って戻って来てた律に飛びつかれた。

何か二人とも姉弟みたい。

「ちぃちゃん余裕だったね〜!!!」

「ホントだよ〜!!!超余裕だったね〜!!!」

やっぱり、何か似てるなぁ。

そんな事を何となく思っていると、次の競技のアナウンスが流れた。

『次は、100メートル走です______』

「あ、次100メートル走だって。要と飛鳥だよね?」

「ああ」

「おっしゃあ!!ガンバっぞー!!」

要はいつも通り。

飛鳥は…………なんかテンション低くない??

私は飛鳥の近くまで行くと声をかけた。

「飛鳥………?」

「…………何?」

「なんかテンション低くない?走るのめんどくさいの??」

「…………ああ。超メンドイ……」

あからさまにめんどくさそうな顔をする飛鳥。

私はその顔を見て苦笑いする。

「ははっ。まあ、頑張って!」

「………………………おう」

何か凄い間があった気がするんだが……??