長かった入学式に生徒たちはぶつぶつと文句を言いながら教室へと足を進めていく。
私たちもそんな集団に紛れながら、
他愛のない会話をしていた。
いや、他愛なくはないのだが。
「やーっと、終わった。腹減った。」
「我慢。」
「ねぇ、柚乃食べていい?」
「だめ、ってかなにを食べるんだ?」
「そりゃー…」
隣にいる依がまた顔を近づけてくる。
いつものことか。
そう思っていたのに。違った。
私としたことが油断した。
いつもの悪ふざけかと思って、無視したら急に顎を掴まれ、半ば強引に目を合わさせられた。
「…だから、なにを食べ…」
私がいけなかった。
つい、まじまじと久々に依の顔を見たものだから一瞬遅れた。
パシッ
「やーりぃ!」
私のポケットに入っていた、お気に入りの饅頭を取られたのだ。
「おい、待て、それ私の饅頭!!」
「取られる方が悪いんだよ〜〜」
「なっ…………」
怒りの感情を抑えて取り返しにいくと、
目の前でパクリと一口で食べられてしまった。
「〜〜〜〜〜〜っ」
「そうそう、その顔が見たかったんだよ〜表情筋ただでさえ固まってるんだからもっと動かした方がいいよ〜〜」
「余計なお世話。
じゃなくて今すぐ吐き出せ。」
依の腹めがけてグーパンとやらをかます。
「ぐふっ…」
ついでに魔法も発動しようと起動式も準備する。
「いや、ちょっと待って〜?
吐き出しはしないけど、
ちょっ?!
わかった、わかったってー!
買う!買うから!
この後、饅頭2個買ってやるから!」
「あっそ」
私は準備していた起動式を引っ込める。
こいつといるせいで私の学校生活は、
平和…などではなく、波乱に満ちた始まりとなった。
いろんな意味で。
私たちもそんな集団に紛れながら、
他愛のない会話をしていた。
いや、他愛なくはないのだが。
「やーっと、終わった。腹減った。」
「我慢。」
「ねぇ、柚乃食べていい?」
「だめ、ってかなにを食べるんだ?」
「そりゃー…」
隣にいる依がまた顔を近づけてくる。
いつものことか。
そう思っていたのに。違った。
私としたことが油断した。
いつもの悪ふざけかと思って、無視したら急に顎を掴まれ、半ば強引に目を合わさせられた。
「…だから、なにを食べ…」
私がいけなかった。
つい、まじまじと久々に依の顔を見たものだから一瞬遅れた。
パシッ
「やーりぃ!」
私のポケットに入っていた、お気に入りの饅頭を取られたのだ。
「おい、待て、それ私の饅頭!!」
「取られる方が悪いんだよ〜〜」
「なっ…………」
怒りの感情を抑えて取り返しにいくと、
目の前でパクリと一口で食べられてしまった。
「〜〜〜〜〜〜っ」
「そうそう、その顔が見たかったんだよ〜表情筋ただでさえ固まってるんだからもっと動かした方がいいよ〜〜」
「余計なお世話。
じゃなくて今すぐ吐き出せ。」
依の腹めがけてグーパンとやらをかます。
「ぐふっ…」
ついでに魔法も発動しようと起動式も準備する。
「いや、ちょっと待って〜?
吐き出しはしないけど、
ちょっ?!
わかった、わかったってー!
買う!買うから!
この後、饅頭2個買ってやるから!」
「あっそ」
私は準備していた起動式を引っ込める。
こいつといるせいで私の学校生活は、
平和…などではなく、波乱に満ちた始まりとなった。
いろんな意味で。
