「絶対、あいつ見てたよね〜〜」


「あぁ…」





依と翠が茶番をやっている間、
私はずっとうわの空だった。






霜月家の石英…
本当にホラ吹きという話で済むのか。
きっと、心当たりがなければ依の言葉を信じて笑い飛ばしていたかもしれない。



だけど…





涼が…霜月家の家系である神楽の家の
神楽涼が…同じく数年前に死んだ。
なんの前触れもなく、理由もわからず。





時期が一致している可能性もある。








それに、長月碧……
依とは相性が悪いがそれだけではない。
何か、因縁のような？
私の知らない何かが……


てことは？





依は、私に隠し事をしている？
何を？




「依…」

「な〜〜に、柚乃？」




"何か私に隠してることあるか？"



そう、聞きたいのに、





「なんでも…ない」


言えない。






依とはずっと一緒にいた。
涼と同じくらい。
涼の事件が起こった日は依はずっと私を慰めてくれていた。





あれ…










依とは昔何をしていた？











寺子屋の記憶はある。
でも、、、












涼の事件の日より前の依に関しての記憶が…















な…い