「ああ〜〜碧さんか〜〜」


依は笑顔のまま言う。




私は少し混乱していた。
次の依の言葉がさらに私を困惑させる。




「碧さんってさ〜〜ホラ吹きなの知らないの〜〜?」




「え、あの人ホラ吹きだったのかよ?!」


「そうだよ〜〜だって何考えてるかわかんないじゃん?

俺もたまに変なこと言われて、信じたら痛い目あったし〜〜」




「くっそ、騙された!
わかったよ!あいつのことは信じねぇ!」
相変わらず翠は素直なんだか純情なんだかただのバカなんだか。



「てかさ〜〜俺たちのことずっと監視してたってことはさ〜〜」

依がまたニヤついて聞く。




「柚乃と俺があーんなことや、こーんなことしてるとこを見たってことだよね〜〜?」




「なっっっっ!!」

翠はすぐにゆでだこみたいに顔が真っ赤になって、否定した。


「そんなの見てない!見るわけねぇだろ!!!」






「じゃあ、さっさと寺子屋戻んなよ〜
それとさっきのこと喋ったらぶち殺すから〜〜♪」



「ひっっっ、帰るよ帰る!
世話になったな、如月依!!!
それと霜月の女!!!」


おまけのように私の名前(柚乃なんだけど)を叫んで、翠は移動魔法で直ぐに帰っていった。