魔法科高校の十二跡

「は〜〜い、よくできました〜〜」



依が子供をあやすように声高に翠に向かって言葉を発した。



「くっそ、このジジイっ…!!」


「ジジイだと?!お前と3つくらいしか変わんないでしょ!」



「俺より年上はみんなジジババだ!」





「そんなこと言ってると〜〜
誠一郎に言いつけるぞ!」




「うっ……」





今度は凍りつく翠。

皐月誠一郎は、依の言わば親友だ。
簡単にチクることもできるし、下手したら橘家の立場も危うくなるだろう。


いくら、皐月の家系とは言え、その中の権力者は皐月家。
皐月の言うことは絶対だ。





「誠一郎様だけには…お願い…言わないで……」

泣きそうにながら必死に懇願し始める。




「え〜〜どうしよっかな〜〜」



「依。少し黙ってろ。」




「は〜〜い。って俺?!なんで?!」

「いいから、黙れ」



今度は私が依をキッと睨みつけた。
怯んだ依は、ブツブツと文句を言いながら近くにあったベンチに腰掛ける。




「翠。お前は私たちと敵対したいのか?
それに、さっきの質問の意味はなんだ?」



「別に…そう言うわけじゃないけど。
でも、お前らのせいなんだ。
十二跡が弱体化したのは!!」




「………詳しく聞こう」



翠は、少し躊躇ったようだがすぐに真剣な表情に戻り、私に向かって話し始めた。




「俺、寺子屋で十二跡の禁忌について、教わったんだ。
そんで、少し興味があったからさ、図書館でそれについて色々調べてみた。
そしたら……大昔十二跡が石英-クオーツ-を失った事の発端は、如月家が何か悪巧みをしたからだって。書いてあって…」



「…そんな大昔のこと今更何を言う?」




「だって、如月家の祖先がそんなことしなければ、今は十師族みたいに国を束ねてたかもしれないし、それだけじゃない!」




翠は、一呼吸おいてさらに続ける。



「数年前、霜月の家が無くなったはずの石英を持ってたって聞いた!!!
それを使えば……」



「はいはーい、ストップ〜〜
一回落ち着こうね〜〜。」