私たちは、公園の真ん中の広場ーーーーつまり、景色が開けてる場所で、視線を向けて来た人物を誘うことにした。





「おーい、俺たちは逃げも隠れもしないよ〜〜?」



「大人しく出てこい。
話があるなら直接言ったほうがいい」



「柚乃は堅いんだってば〜〜
そんなんじゃ、逆にビビって出てこないよ?」



「じゃあ、依は何かアイデアでもあるのか?」



「ほ〜〜ら、怒らないから出て来てよ〜〜」



「それ、信用できない言葉ランキング3位」



「なんか、それ微妙!!!」




下らないコントをしていると、(私たちはいたって真剣)近くの茂みから葉を揺らす音がガサガサと聞こえた。





「あれ〜やっぱ効果あったんじゃ?」





「まさか…」














「ふ…ふざけるなっ、人を小馬鹿にして!」




茂みから出て来たのは、中学生くらいの男子だった。
黒髪に青緑色の瞳。
顔は綺麗に整っている。




「君がずっと俺たちのこと見てたの〜?」




「そうだよ。お前たちは…特に如月依!
十二跡にとって害をなすものだ!」