転校しなければならなかったけど、抵抗は一切ない。
制服が可愛いのと家から近かったからこの学校にしただけで何の思入れもない。
でも何故か引っ越しは夏になるそうだ。
「どうして夏なの?」
「どこの街かはまだ迷ってる」
何でも今住んでるところに似ている場所か、田舎町にするか迷ってるみたい。
一人娘だ。どこに、住むかは慎重なんだ。
パパから愛されてる。心配されてる。それが少し嬉しかった。
夏まであともう少し、早くどこかへ...
その思いがどんどん募った。
パパと離れるのは悲しい。だけれどあの女と一緒には居たくない。
あの女はパパと結婚したいんだ。
これならパパを見捨てたみたいだけど、見捨てては居ない。先手をもう打ってある。

