夏祭りの当日 家で母さんに着付けをしてもらった二人がリビングに来た。 「どう?似合うでしょ」 相変わらず似合っていた。夏帆の今年の着物は黄色。耳元には簪をさしている。 「似合ってるよ夏帆」 「依織は別格やっぱりこの浴衣にしてよかった」 依織の着物はピンクで普段の長い髪を束ねてあげているせいか首が露わになっていた。 「ヒナ依織の首筋みてる変態」 「うん見てた」 依織の顔がほんのり赤くなった。 気のせいか? 家を出ると「待ちくたびれた」と月島 彗が表札の壁にもたれかかっていた。