それから2人で帰ることが多くなった。



夏帆は放課後の用事で忙しい。



夏休み前だからやることが多いのだろう。



「少し遅くなるくらいだったら待つ」と言ったが「ううん2人で帰ってて」言うので必然的に2人の時間が多くなった。



最初は無口な彼女だったが冗談も言える仲になり次第に「依織」「陽葵」と呼び合える仲に成長した。



「忙しいんだね」

「委員長だからなー」

「いつもの寄っていく?」




いつものはアイスじゃない。



あの時逃げて来た川辺だ。



毎日アイスを買っていたらお金がつきて学校から家まで徒歩ではすこし遠く涼まずにはいられなかった俺は川辺に連れて来た。



初めは悪いと思ったが依織は気にしてないようだった。



石ころを広い遠くなげるとぴょんぴょん跳ねて沈む。



小さい頃夏帆と競っていてくだらない遊びだが依織は初めてみたらしく



「すごい。教えて」



これが仲良くなったキッカケな気がする。