彼女 星野 依織の席は窓側の1番後ろ。



俺とは少し遠い席だ。



休み時間になるなり、浮世離れした彼女は質問責めをされていた。



「いかないの?」

「したくてもできないだろ」



夏帆が星野 依織を見て不思議そうに聞いてきた。



「キレイな子だね」



そうだな...



誰もが認めるだろう。



でも彼女は質問責めが嫌なのか囲まれるのが嫌なのか「綺麗」「可愛い」と言われても顔を変えなかった。



違うクラスのやつも興味本位に見にきてはそのあまりにも完成された顔にうっとりしていた。



彼女はそれをチラリとみて真っ直ぐそして質問に対して処理するかのように答えていた。