「…。」


なんて答えればいいの!?
わたしはそもそも、”ここの者”どころか、”ここの世界の者”じゃないのよ!

でもそんなこと言ったら、怪しい者って思われるかもしれない。
下手したら牢屋行き!?


「どっちにしたって、俺はお前のこと殺したりなんかしない。安心しろ。」


その言葉に安堵し、わたしは話す決意をする。


「わたしは…この国の人ではありません。ですが、ここに来るまでの記憶がなく、自分でもよく分からないんです。」


「そうか…」


男はわたしの言葉を聞くと、まずいなと更に険しい面持ちになる。


「お前がどこの国が来たのかは知らんが、今のルミエールに来るとは…だいぶまずいな。」