近づかないで



そう思い、私は空き教室を求め教室を出た。


でも底辺校だからといって校舎は汚いわけでない。


そこら辺に落書きがあるわけでもないし。


とにかく私の優先順位は空き教室を発見すること。


「あ、御園さんだ~」


「今日もお勉強ですか~?」


入学式で三つ編み眼鏡の私は目立った。


そのせいで名前を知られる羽目になったし。