近づかないで



「御園…お願いがある。」


「これは私からもです。」


その日の昼、私は四宮と紗耶香に真剣な顔でお願いされた。


「何?」


「勉強を教えてください!」


「お願いします!」


二人ともほぼ土下座のレベル。


「え、なんで?」


四宮くんは分かる。


でも静はおかしい。


だって賢いはずだ。


「勉が…勉があまりにもバカすぎて…


私の力じゃどうにもならないの。」


「あぁ…」


納得した。


「お願いします!!」


四宮がついに地面に頭を擦り付けた。


かなり焦っていると見える。


「…いいけど、試験一週間前までだから。」


「それでもいい!お願いします!」


ということで、これから2週間、四宮の勉強を見ることになった。