「紗耶香を庇うように来てくれたし! 二人は知り合いだったの?」 私は黙って首を横に振った。 「でもあの加山くんが!」 何度も加山くんと言っているけど、あのとはどういう意味なんだろう。 まぁ聞くのも面倒だしいいか。 関係ないし。 「ねぇ、紗耶香…もしかして加山くんのこと知らない…?」 恐る恐るという感じで静が聞いてくる。 勉強道具を準備しながら私は頷く。