近づかないで



…もういいか。


後はなんとかなるでしょ。


外の怒声を聞きながら物を片付ける。


「御園…だったよな。」


「はい。」


「俺お前みたいなやつ好きだわ。


俺と付き合わね?」


「すみませんが、私恋愛に割く時間はないので。」


そんなことする暇があったら勉強する。


「つまんねぇな。」


「いいえ、充実してますので。」


静に先に帰るというメモを残して私は席を立った。


黒髪が小さく笑ったのが聞こえた。