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「さぁー、喋ってスッキリしたし。帰るわ」
この部屋に来た時の表情とはまるで違う顔つきで部屋を出ていった果歩。
まあ、なんだかんだで元気になってくれたならよしとするか。
「ふぅちゃーん、もういいよ〜」
果歩が帰ってから一分もしない内にバンバン、と彼の部屋の扉を叩いた。
すると、扉が開いてふぅちゃんが顔を覗かせる。
「お前はいちいちやることなすことうるせぇんだよ」
だけど、扉から顔を覗かせた彼の表情は眉間にシワを寄せてみるからに怒っている。
これはかなりご立腹のようですね。
「何よそれ!!」
「てか、そこどいて。ドア開けらんない、邪魔」
淡々と悪口を並べていくふぅちゃんにイラッとする。
「それが人にものを頼む時の態度!?」
扉の前から退けずに仁王立ちをしてスラッ、とした背丈の高い彼を見上げる。
「お前だけには言われたくない。
てか、なんで俺がくだらない女子会のために監禁させてたんだよ」
いや…まあ、それはごもっともなんですけど。
でも、あたしたちの大切な女子会をくだらないだと…!?
ギッ、と睨んでくる彼は最高に怖いけど負けじとあたしも睨み返す。
あたしとふぅちゃんの間にはピリピリとした空気が流れる。
「失礼だから、それ!」
「……女なんかいなくなればいいのに」
ぼそっ、と呟いた彼の声はあたしの耳にちゃんと届いた。
のと同時に本当に女嫌いなんだな、とも思った。



