「…意味不明。なんで俺がお前なんかに監禁されなきゃなんないの?」



そういって、外れたイヤホンを再び耳につけようとする手を慌てて掴んで止めた。




「事情は後で話すから…!!お願いだってば!」




「今日の夕飯…ピーマン入りの野菜炒めで明後日は焼き魚に決定だから」




それだけいうと、ソファから腰を上げて自分の部屋に入っていった。




待って……あたしの嫌いな食べ物ばっかじゃん。




部屋に移動してくれたのは感謝するけど…酷いよ。




ふぅちゃんって優しいのか意地悪なのかわかんない。




って、今はそんなこと置いといて果歩が外で待ってるんだった!


ふぅちゃんのローファーを靴箱に直して…っとあとはもう何も痕跡は残ってないね!?




「果歩、お待たせ!」




笑顔で扉を開けると、果歩もぎこちなく笑ってくれた。




「真心が部屋散らかしてるなんて珍しいね」




やっぱ、思ってたよね…ビンゴだ。


まあ、実際は散らかってないんだけどね。




「まあ、部屋替えしたばっかりだからね」




「それもそうだね。お邪魔しまーす」




果歩をリビングへと誘導してソファに座ってもらう。



さっきまでふぅちゃんが座っていたところ。