「席は行きと同じ所に座れよー、確認すんのめんどせぇから」




まいてぃーがクラスのみんなに言うと、隣にいた京香ちゃんは眉を下げて申し訳なさそうな表情を浮かべていた。



きっと、帰りは一人で乗るつもりだったんだろうな。



まいてぃーも相変わらずの面倒くさがり屋だなー…ってあたしも人のこと言えないけど。




「京香ちゃん!気にしないでね!

あたし、あそこの席嫌いじゃないから!」




ケンケンと話すの嫌いじゃないし。


京香ちゃんの肩をポンッ、と叩いて笑ってみせると彼女も安堵の笑みを浮かべた。




「真心ちゃんと果歩ちゃんってほんとにいい人すぎるぐらいいい人だよ」



急にそんなことを言い始めた京香ちゃんに驚きで固まってしまうあたし。



「あたしたちがいい人?

まあ、あたしはともかく果歩はめちゃくちゃいい人だよね」




果歩はちょっと抜けてるしめちゃくちゃ面食いだし、たまに心配になったりするけど



意外と芯はしっかりしてて、優しさで溢れてるような女の子。



まいてぃーとニコニコと笑いながら話している果歩を見つけながら話す。




すると、隣からクスクスと笑い声が聞こえてきて不思議に思い、京香ちゃんを見る。