ツンデレ王子と溺愛同居してみたら。





それから、たくさんのお寺を回って重要なことをメモしたり…。




どうせ、後日宿題としてなんか校外学習関連のものを出されそうな気もするし。




えーっと…、この大仏さんは1856年に建てられて…っと。



あたしはメモ帳に大仏のことをメモり、メモ帳を制服のブレザーのポケットの中に入れた。




よしっ、みんなのところに戻ろう!




そう思ったのもつかの間、180度周りを見渡しても知っている人は誰もいない。



やば…迷子になっちゃった。



あたしってば、書くのに夢中で……どうしよ。



こんな知らない土地で迷子になったらみんなと合流できる自信は全くと言っていいほどない。



気持ちは焦るばかりで怖くてじわり、と手に汗が滲む。



どうしよう…ほんとに。



慣れない地でブラブラ歩き回るのも危険だし。




そんなことを頭の中でグルグル、と考えているとガシッ、と誰かに手首を掴まれた。